日時
平成19年(2007年)10月25日(木)・26日(金)
会場
埼玉県男女共同参画推進センター With You さいたま
主催
全国女性会館協議会/埼玉県
主題
「チャレンジする女性関連施設―情報発信とマネージメント」
【10月25日(木)】
開会行事
講演:「情報力~日々の生活・仕事からの情報発信」勝間 和代氏
フォーラム第1セッション「広めたい事業・伝えたい工夫」事業計画コンテスト(事例発表)
休憩・交流会
フォーラム第2セッション「女性センターの情報力」
情報交換会
役員会
【10月26日(金) 】
総会
フォーラム第3セッション「指定管理者時代の施設経営」
UPプログラム説明会
課題解決グループ相談会
(会員館対象)
(1) 指定管理者を継続するために
(2) 施設・事業評価のシステムを作るために
(3) 女性施設の男性相談
(4) 情報収集・選定基準をつくるために
(5) 私立施設の運営
閉会
全国から事業24企画、広報誌21誌の応募がありました。
審査委員による厳正なる審査の結果、
事業企画大賞(4)、広報紙大賞(1)事業企画奨励 賞(4)、広報紙特別賞(2)が選ばれました。
事業企画大賞
事業企画奨励賞
広報誌セッション大賞
広報誌セッション特別賞
日時 | 2007年10月25日(木)13:30~15:00 |
---|---|
場所 | With You さいたま セミナー室 |
テーマ | 「私の企画書―広めたい事業・伝えたい工夫」 |
担当者 | コーディネータ:平賀 圭子(特定非営利法人参画プランニング・いわて理事長) |
講評 | 審査委員 大野 曜(全国女性会館協議会理事長) |
参加人数 | 186人 |
記録者 | 埼玉県男女共同参画推進センター 専門員 小林 直美 |
【内 容】
全国各地のセンターにおいて、男女共同参画社会実現のためにセンター職員の創意工夫によるユニークかつ効果的な取組が実施されている。第1回全国女性会館協議会事業企画大賞の受賞者たちの事例発表と審査委員長大野曜氏の講評、質疑応答が行われた。
・「影のリーダー養成講座」(大田区立男女平等推進センター 牟田静香)
30代を中心とした子育て中の女性を男女共同参画に関する地域リーダーとして養成する1年間にわたるプログラムの内容と成果を発表
・「大人の学校 2006―学ばなかった課目~『今』と『これから』を生きるために~」(越谷市男女共同参画支援センター 太田勝己)
ジェンダー視点を取り入れた講座やかつて学ばなかった現代の新しい課題(男性の家庭科など)講座、実践的なチャレンジ講座を複数実施。継続した事業として今後もエンパワーメントした市民(審議会参加等)や団体を支援する。
・「商店街連携事業」(広島市女性教育センター 平城智恵子)
センターの現状分析から、地元商店街と女性の学習を支援するセンターの取組みを合体させた連携事業を実施。商店街・センターの活性化が成果として報告された。
・「男女共同参画学習資料『10年後の”なりたい自分”にアクセス!!』」(松山市男女共同参画推進センター 村山洋子)
中学生および学校教育現場への意識啓発のための学習資料を作成。実際の授業で活用されている。教育委員会・学校との連携は企画段階から行うなどの工夫が報告された。
日時 | 2007年10月25日(木)16:00~17:30 |
---|---|
場所 | With You さいたま セミナー室 |
テーマ | 「女性センターの情報力 - 施設の広報と情報マネージメント」 |
担当者 | コーディネータ 埼玉県男女共同参画推進センター 事業コーディネータ 青木 玲子 |
「広報誌編集」への講評 | 審査委員 HUMAN・AD(リクルート)編集長 JAGDA・ニューヨークアートディレクタークラブ会員 渡邉 嘉子 |
報告者 | ・ライブラリーの工夫 埼玉県男女共同参画推進センター専門員 上原 樹代 ・情報のマネージメントセミナー 国立女性教育会館客員研究員 尼川 洋子 |
参加人数 | 186人 |
記録者 | 埼玉県男女共同参画推進センター 専門員 土屋 俊子 |
【内 容】
はじめにフォーラム第2セッションコーディネータの青木玲子さんより、今日のテーマを選んだ理由の説明があり、その後、「広報誌編集」審査委員の渡辺嘉子さんから講評があった。
・渡辺 嘉子さんからの講評
広報誌の目的は男女共同参画を広めることが基本目的である。情報というのは、五感を通して、幅広い人たちに届けるものなので、文字、写真、イラストなどビジュアルコミュニケーションと目の動線を考えてレイアウトすることが大切である。「感動」から「発見・気づき」そして「共感」へもっていくために、いろいろな工夫が必要である。
ハートのない情報は相手に伝わらない。情報の大切さを理解し、いかに効果的に適切に早く伝えていくか、皆様の智恵と熱意に期待している。
・「ライブラリ-の工夫」 With Youさいたま専門員の上原 樹代さん
4つのコンセプトを基に、ライブラリーを変えた。
(1) 利用者にいとって使いやすいライブラリー。
(2) ふらりと’見る’そして’出逢う’ライブラリー。
(3) 行政担当職員の智恵袋、市民の社会資源の構築をするライブラリー。
(4) センタースタッフと組織内理解を深め、センターの情報力、発信力とするライブラリー。
ライブラリーのリニューアルやしおり、ブックカバー、各市町村等への貸し出しに使う、パッケージバッグなどの実物を紹介した。
・「情報のマネージメントセミナー」 国立女性教育会館客員研究員の尼川 洋子さん
人と情報を結ぶのは、人であり、だからこそ女性センターで働く人は、マネージメント力が必要である。女性センターライブラリーの情報提供や役割、情報提供の仕方、利用者ニーズにどう答えるか。他の施設では担えない他品目の様々なナマ情報基点が、女性センターのライブラリー。その情報を支えるのは、「人」。情報は使われてこそ価値あるものとなる。必要な人に必要な情報を的確に提供することが大切である。
日時 | 2007年10月26日(金)10:00~11:30 |
---|---|
場所 | With You さいたま セミナー室 |
テーマ | 指定管理者時代の施設経営 |
担当者 | コーディネータ:大野 曜(全国女性会館協議会理事長) |
報告者 | 桜井 陽子((財)横浜市男女共同参画推進協会 統括本部長) 八代 静枝(山梨県立男女共同参画推進センター 館長) 松下 光恵(男女共同参画フォーラムしずおか 代表理事) |
参加人数 | 186人 |
記録者 | 埼玉県男女共同参画推進センター 専門員 気賀沢 葉子 |
【内 容】
全国に女性関連施設は365施設(NWEC調査/2007)、指定管理者制度導入施設は73団体(NWEC調査/2006)、さらに制度の導入を検討している施設もあり、関心が高いテーマである。桜井陽子さんが「指定管理者時代とは」の基本的な話をした後、3人の報告者が各地の状況を発表。最後に、質疑応答が行われた。
・(財)横浜市男女共同参画推進協会 桜井 陽子
今年は5年間の指定管理期間(2005~2009)の3年目。年度ごとに実施目標を設定し、センターの自助努力及び設置者への働きかけをしている。事業の組み立てには以下のことが必要。(1) 経営方針を明確にし、組織全体(受付・駐車場も含めて)で共有する。そのためには職員研修が欠かせない。(2) 事業評価システムの確立は、事業を見直し改善するため、また、納税者や行政へアピールするためのものであると位置付け、積極的に行う。(3) 組織体制の見直し。
・山梨県立男女共同参画推進センター 八代 静枝
現在は、県の直営でセンターを運営。地域ごとに3館ある施設を1館に統合しなければならない、専門職員がおらず現場から移動してきた教員が企画を立案している、女性団体が育っていない、センター利用者に広がりが見られないなどの問題はあるが、平成21年から指定管理者制度の導入を検討している。
・男女共同参画フォーラムしずおか 松下 光恵
静岡市女性会館の呼びかけで、2004年5月に女性会館企画運営研究会に集った市民有志が、11月に法人を設立。研修を重ねる中で「力は担ってはじめてつく」と励まされ、翌年の3月には一部業務委託(講座開設・図書業務)を、2年後の2007年4月からは、5年間の指定管理業務を開始した。ニーズの当事者がサービスの提供者になることで、利用者は増加している。女性会館のインキュベーター(孵卵器)機能から生まれた団体が、短時間で指定管理者になるという、全国でも稀に見る事例の報告がなされた。